人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。心に残る小説『容疑者Xの献身』

人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。心に残る小説『容疑者Xの献身』

こんにちは!たくみんです。今日、小説『容疑者Xの献身』を読みました。東野圭吾作、直木賞も過去に受賞した人気小説で、存在は知っていたものの読む機械に恵まれず今日まで来ました。近所の本屋で売っていたのを機に読んでみたのですが、なんともこれが、心に残る素敵な一冊だったので文字にして感想を残しておきたいと思って、記事を投稿しています。

オススメのミステリー小説「容疑者Xの献身」

あらすじ

天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、一人娘の美里と暮らす隣人の花岡靖子に秘かな想いを寄せていた。 ある日、靖子の前夫・富樫が母娘の居場所を突き止めて訪ねてきた。金を無心し、暴力をふるう富樫を、靖子と美里は殺してしまう。 呆然とする二人を救うために、石神は完全犯罪を企てる。 だが皮肉にも、石神と帝都大学の同期であり、親友である物理学者の湯川学がその謎に挑むことになる。 ガリレオシリーズ初の長編。 ー Amazon「容疑者Xの献身」ページから引用

ざっくりした物語のあらすじは上記の通り。主人公の数学教師の隣の部屋に住む、前夫を殺してしまった女とその娘。その母娘を庇う数学者と、事件の真相を知ろうとする天才物理学者が頭脳勝負を繰り広げる、ミステリー小説であり、愛を描いたヒューマンドラマ作品です。

読んだ感想

秀逸なストーリー

本作では、殺人現場が最初に描かれ、「人を殺したのが誰なのかが分かった状態」で物語が進んでいくのですが、それがまたとても面白いのです。自分は答えが分かっていて、刑事たちはそこにどう行き着くのか、わくわく感のようなものが最後まで絶えません。作中、「問題をつくるのと問題を解くのはどちらが難しいか」といった話が出てくるのですが、まさに本作のストーリー自体がその構図で、二人の天才が思索を巡らし合う姿に目が離せない展開が魅力です。

心揺さぶられる人間愛

本作はミステリー小説でありながら、殺人を犯した母娘を庇おうとする男の愛が描かれた作品でもあります。人は誰か他人のためにそこまでできるのか、人は生きる意味や希望みたいなものをいかに手にするのか、あるいは何が人を救うのか。愛とか希望とか、生きるということについてとか、人が人としてあるために大切なものを感じ、考えさせてくれます。

まぁそんな訳でオススメの一冊なので、ぜひチェックしてみてください。本当はもっと書きたいけれど、ミステリー小説なので、あまり中身が見えてしまうのもなと思うので、この辺りで。(当ブログの管理人たくみんはTwitterもやっているので、読まれましたらぜひ語らいましょう!笑)

映画版もオススメ

さて、そんなオススメの「容疑者Xの献身」ですが、映画化もされています。ガリレオシリーズお馴染みの福山雅治主演、今作の主要キャラクターとなる石神は堤真一が演じています。これまた堤真一がドンピシャにはまり役で、泣かされます。物語も小説の内容と大きなズレはなく、小説も映画も両方オススメできるものとなっています。

余談:生きる意味的なところ

人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。

なんとなく全体的なあらすじの紹介や感想を書き終えたところで、自分にとって一番残しておきたい部分を書き留めておきたいと思います。それが、この記事の表題にも入れているこのセリフです。

人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。

これは今作の中で出てくるセリフなんですが(映画版では出てこない)、これが何より心に残りました。生きる意味みたいなことについて考えることが、人生の中でしばしばあって。24歳の時にも、自分なりに色々と考えていて、「人は誰かに勇気を与えるために生きている」という結論に至りました。というか、宇宙兄弟という漫画に出会って、その結論に自分の考えもハマりました。

このほか、俵万智さんの『「寒いね」と話しかければ 「寒いね」と 答える人のいるあたたかさ』という詩も、生きる意味について考える上では欠かせません。そこに今回、容疑者Xの献身という小説を読んで出会った、「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。」という考え方が加わってブレンドされたような感覚になっています。

あまりうまく言葉にできないけれど、僕たちはただ生きて、人と触れ合うということに尊い価値があって、意味があって。何気ない人との関わりが、何処かの誰かを勇気付けて、その小さな連鎖の中に自分がいて、誰かとの小さな触れ合いは、自分の知らないところで誰かを幸せにしていて、あるいは生きる意味を与えていて、そしてそれは回り回って自分に返ってくる。

何が言いたいのか自分でも分からなくなっているけれど、要は、幸せに生きようとすることは、その姿そのものが誰かに幸せを届けるものであって、それこそが生きる意味なのではないか、と思うのです。このセリフの中にあるように、健気に生きて生きたいと思う。それは多分、小さな感謝とか喜びを感じる心を持って、それを周りに伝えること。「ありがとう」だったり、「嬉しい」だったり、そういう感情や気持ちと丁寧に向き合って生きたいと思うのでした。

いやそれ以上にもっとシンプルに、笑顔で笑って生きていたい。笑顔でいるということ、それは自分にとっても、周りの人にとっても、ただそれだけで価値があるのだと思う。勇気にも近い気づきを与えてくれたこの作品に感謝したい。

おわりに

以上、心に残るオススメの小説、容疑者Xの献身についてでした。ちなみに、当記事で取り上げた小説「容疑者Xの献身」ですが、最後まで読んだ上で、もう一度読んでみることをオススメしたい作品でもあります。結末が分かった上で読むと、ここでの振る舞いや描写にはそういう背景が…がぁ!涙。といちいち涙腺を刺激されます。

素敵な作品に出会った日というのは、気持ちが良いものですね。容疑者Xの献身、本当に心に響き、染み渡る素敵な作品でした。小説も映画もオススメなので、ぜひチェックしてみてください。それでは、本日もここまでお読みいただきありがとうございました。

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